社会人が本を活用して自己分析をするなら、この3冊がおすすめです。
自己分析の方法を含めて解説します。
3冊をおすすめする理由〜社会人の自己分析は大きく3種類
社会人になると節目を迎えない限り、自分からはめったにやらない自己分析。
その節目は、「このままでよいのかなんとなく不安」、「これまでの方法や考え方では通用しなくなってきた」、「上司や人事担当、研修講師からすすめられた」というときが多いです。
そんなときネガティブなフィードバックに直面したり、転職等の結論ありきで実施したりすると、自信を失うことも多く、本来の自分を見失って迷子になりがちです。
そうならないためには、じっくりと自分に向き合うことができる書籍を使った自己分析がおすすめです。
そして、強みに着目して、行動に移していくことが大切です。上記の3冊は、それを強力にサポートしてくれます。
また、自己分析の方法論は、巷で溢れていますが、手段を大きく分けると3種類です。
それぞれメリットとデメリットがあります。
診断ツール(適性検査)
キャリア研修や転職サイトに付随して行われることが多いのが診断ツールを用いるものです。
キャリア研修では、人事部が会社として導入している検査か、研修実施会社が提携している適性検査が使われます。
転職サイトでは、それぞれサイトごとに種類がたくさんあり、会員登録してもらい転職活動をさせることが主目的となります。
キャリア研修で診断ツールを活用するメリット・デメリット
◎ 研修内容と連動しており自己分析が進みやすい
✕ 企業内でのキャリア形成が主眼で、選択肢が狭い
(副業や転職を進めるような結果になることはほぼない)
転職サイトの診断ツールを活用するメリット・デメリット
◎無料で 独自のものが多く、選択肢が豊富。キャリアアップ方法がわかるものも
✕ 無料なので玉石混交していて見極めるのが難しい
今回紹介するストレングスファインダーは、書籍にウェブテストのアクセスコードがついており、受講することができます。
面談 (キャリアカウンセラー、人事部、上司)
面談やカウンセリング、コーチングによって自己分析を深めることもできます。
自らキャリアカウンセリングに申し込むこともできますし、
キャリア開発に力を入れている企業であれば人事部とのキャリア面談で棚卸ししてもらえます。
上司に恵まれると、強みや課題をフォードバックしてくれ、成長に伴走してくれることも。
面談で自己分析を深めるメリット・デメリット
◎ 転職エージェントであれば、無料で実施してもらえる
◎ 1対1で個別にアドバイスがもらえるので納得感を得やすい
◎ 経験談を知ることができたり、具体的な今後キャリアプランが見い出せたりすることも
✕ 専門的なキャリアカウンセリングを受ける場合、高額になることも
✕ 面談者との相性やスキルに左右され、否定されたような気分になって終わることも
本/書籍(読書)
さまざまな本を活用して自己分析をすることが可能で、自分のペースで実施できることが最大のメリットですが、デメリットもあります。
本を活用した自己分析のメリット・デメリット ◎ 自分の好みに合うものを選ぶことができる ◎ 時間が許す限り、じっくりと自分と向き合うことができ ◎ 時間や期間を置いて何度も実施することができ、財産になる ✕ 自分で読んで実施しない限り進まないので、挫折しやすい ✕ やり方に困ったとき、すぐに質問できない ✕ 強制力がないので、具体的な行動に移せないことも多い
今回、おすすめする3冊は、上記のメリットを満たし、デメリットが低減できるものです。
- 挫折しやすい → 簡単なものから順に+ワークが多くない
- 質問できない → 平易なワークが中心
- 行動に移せない→ 行動できない不安を解消できる
具体的な進め方を見ていきましょう。
3冊を使った自己分析の方法
まず1冊目の『さあ、才能(じぶん)に目覚めよう 新版 ストレングス・ファインダー2.0』では、「客観的に自分の強み」を知りましょう。
次に『「本当の強み」の見つけ方 「人生が変わった」という声続出の「自己価値発見トレーニング」』で、「なぜその強みが作られたのを深堀り」しましょう。
ここで、いったん立ち止まって「今後のキャリアについて考えてみましょう」。
今の会社にとどまってキャリアアップを目指すのか、はたまた転職するのか、
いっそ独立するのか、副業でその可能性を確かめるのか、自問自答してみましょう。
最後に、『不安が覚悟に変わる 心を鍛える技術』を活用して「行動を起こす覚悟を決めましょう」。
それぞれの本にポイントがあるので、1つ1つ見ていきましょう。
おすすめ① 『ストレングスファインダー』 で客観的に強みを知ろう
120万部を突破しているベストセラーで、書籍に付随しているアクセスコードでウェブテストを受検して、強みを「見える化」することができます。
「34の資質」のうち、自分の「トップ5の資質」が明らかになります。
それぞれについて、10項目の〈行動アイデア〉と3項目の〈人の活かし方〉を知ることができます。
ちなみに、筆者の場合は、個別化/信念/成長促進/最上志向/包含でした。
一人ひとりに目を向け、あらゆる人の可能性を見出し、後押ししていくことができるのが強みだと自覚できました。
他の資質を一覧すると、アレンジ/ 運命思考/ 回復志向/ 学習欲/ 活発性/ 共感性/ 競争性/ 規律性/ 原点思考/ 公平性/ コミュニケーション/ 自我/ 自己確信/ 社交性/ 収集心/ 指令性/ 慎重さ/ 親密性/ 責任感/ 戦略性/ 達成欲/ 着想/ 調和性/ 適応性/ 内省/ 分析思考/ ポジティブ/ 未来志向/ 目標志向 があります。
結果を読み比べるとより理解が進むので、親しい人と一緒に受けてみるのもおすすめです。
おすすめ② 『本当の強みの見つけ方』(福井崇人)で深堀しよう
「本当の自分の価値」に気づき、強みを伸ばしていくための整理ができる本です。
読み進みながら、自分の存在意義=パーパスを考察していくことができます。
とくにおすすめなのが、CHAPTER 03 「自分」を探す。パーパスまでの道を開くです。
自分を掘り下げるツール「パーパス・マップ」を使って、「場所をめぐる冒険」、「弱み・強みをめぐる冒険」、「感情・感謝をめぐる冒険」だけでも行ってください。
ストレングスファインダーで見つかった「強み」の背景を見つけることができます。
筆者の場合、中学時代の部活動でチームスポーツをやっていた経験が大きいことがわかりました。新卒の就職活動のときでないと、そこまで振り返ることはないですよね。
ここで一度、色々な選択肢を排除せずフラットな気持ちで、今後のキャリアについて思いを馳せてみてください。
著者 福井崇人氏について
アートディレクター/クリエイティブディレクター/クリエイティブコンサルタント
大手広告代理店に入社後、2枚目の名刺活動として一般社団法人2025PROJECT 発起。その後社内外横断型チーム「ソーシャル・デザイン・エンジン」発起。独立してソーシャルクリエーター育成塾「福井ラボ塾」主宰、SDGs とパーパスとコミュニケーションデザインを総合したブランディングデザイン会社「福井崇人株式会社」を設立。
おすすめ③ 『心を鍛える技術』で行動に踏み出そう
ここまで自己分析をしてきて、最後の壁となるのが、行動につながらないということです。
自己分析の沼にはまってしまう人も少なくありません。その最大の原因は「不安」です。
キャリアを選び直す、課題と向き合う、考え方や行動を変えるというのは一筋縄ではいきません。大なり小なり覚悟が問われます。
この本は、そんな覚悟を後押ししてくれる良書です。
まず、1章で不安を作るプロセスを知りましょう。人間には、イメージを現実にするメカニズムがあるのです。
次に、4章まで斜め読みして飛んでいって大丈夫です。4章で、これまで乗り越えてきた自分の体験を棚卸しすることができます。
5章で、理想の自分をメンターやコーチとして自問自答することができます。
ここで、再度自分の強み、価値観を練り直すことができます。
『ストレングスファインダー』や『本当の強みの見つけ方』で出てきたものそのものではないかもしれませんが、この過程を通じて、より腹落ちできる結果にたどり着くことができます。
筆者の場合は、<価値観> 挑戦・誠実・受容 <強み>這い上がる力・肯定する力・受け止める力とまとめることができました。
最後にもう一度、キャリアについて考えてみてください。
これまでよりも納得度の高い選択肢が見えてくるはずです。
まとめ
社会人の自己分析に役立つ3冊の本をご紹介しました。まとめます。
- じっくりと自分と向き合うなら本による自己分析がおすすめ!
- おすすめ①ストレングスファインダー
- おすすめ② 本当の強みの見つけ方
- おすすめ③ 心を鍛える技術
- 自己分析の流れは、
「客観的に自分の強みを知る」
→「なぜその強みが作られたのを深堀る」
→「キャリアについて考える」
→「行動を起こす覚悟を決める」
3冊目の心を鍛える技術は、アマゾンプライム会員ならPrime Readingで現在(2022年10月)無料で読めます。
また、audibleでも聞けますので、ぜひ無料期間で試してみてください。
▼audibleとは?